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2011年7月 3日 (日)

桑田佳祐 『明日へのマーチ』 のコード進行・サビ部と下ハモ考察

NTTドコモのスマートフォンのCMで流れている、桑田佳祐さんの歌。
『明日へのマーチ』という曲だそうです。
ダウンロードの世界では入手可能なのかな?
筆者はコンパクトディスク派なので、まだ手に入れる事ができません。
早くCD化してくれー。

さて、CMの15秒で流れている、サビ部分。
甘く切ないメロディーに、やはり定番の下ハモが絡み、切なさアップです。

さぁ今回はこの『明日へのマーチ』のサビ部分を素材にして、
なぜ下ハモがグッとくるのか、何故下ハモは難しいのかを検証しましょう。

その前に、避けて通れないのが、音楽のからくりです。

まずは、“ダイアトニック環境”から。これも避けて通れません。
『憂鬱と官能を教えた学校TV』を観た人は、もう大丈夫ですね?

下の鍵盤の画で説明しましょう。

2011070301_2

Cメジャースケールと、Aマイナースケール。
どちらも使う7音は、全く同じです。
全く同じ7つの音を使うのに、
の「ドレミ~」は明るく、Amの「ドレミ~」は暗い印象ですね。

“ダイアトニック”の“ダイア”とは、“Dual”“Duel”が語源だとか。
要は「2つの」みたいな意味ですね。同じ音を使って2つのスケールが書けますよ、と。

で、Cスケールを「ドレミファソラ」と弾いていくと、
6番目の音『』が『』である事が判りますね。

この“6番目の音”が今回の重要なポイントです。

メジャースケールの6番目の音、『』を、『』に置き換えて弾くと、
あら不思議、ちょっと悲しげなマイナースケールになるのですね。


さて次に進みましょう。次はコード進行の定番を理解します。

筆者が好きなアーティスト、浜田省吾。
その中でもお気に入りの歌、『J.BOY』。
キーはAマイナーです。そしてイントロのコード進行は、

    → G/F → Em7 → Am7

です。2番目の「G/F」は、まぁ要するに「G7」ですね。
G7のセブンスの音=をベースに持ってきたため、
ベースラインはと動かない、これがまた大切なエッセンスですね。
…という話は本題から逸れるので置いといてー、

実は『J.BOY』、曲全体の大半が、このコード進行で終始します。
もうこればっかりと言い切って問題ないでしょう。
イントロもAメロもサビも間奏も、全部コレ。でも名曲ですねー。

さぁ、このコード進行を、四度圏表で表現するとどうなるか。
それが下の絵です。

2011070302

本来はAマイナーの曲ですが、Cメジャースケールと同義であると捉えて、
このような矢印の動きが最もシンプルかと思いました。

いわゆる「ケーデンス」のひとつ、『フォー・ファイブ・ワン』ですね。
『フォー』から『ファイブ』に進行し、次に『スリー』に行くのですが、
『スリー』と『ファイブ』は瓜二つ。そして『シックス』=『ワン』です。

なお、『フォー』のメジャーセブンス要素は、『J.BOY』には無いです。

マイナースケールとメジャースケールをごっちゃにして書いているので
かなり雑な(邪道な)説明になっていますが、ド素人なので御容赦を。

重要なのは、一番てっぺんの『』と『Am』は
どちらもてっぺんなんだ、という事です。

このコード進行、一種のケーデンスのひとつとして、
いろんな曲に再利用されていますね。
筆者は密かに『Jコード』と呼んでいます。


さて、やっと本題に戻ります。『明日へのマーチ』のサビ部。
この曲は、Fメジャースケールですね。
サビ部のコードは、以下です。(正確には「以下だと思います」。)

   B♭ →  → C/B♭ → Am7 → Dm7

2番目の「」と、3番目の「C/B♭」は、
もしかしたら一緒に「C7」と表記されるのが正しいかもしれません。

さてこれを四度圏表で見てみましょう。

2011070303

ほら、『Jコード』ですね。
最初の『フォー』は、きっとメジャーセブンス要素が無いと思いますが、
次に『ファイブセブンス』に行って、
『スリーマイナーセブンス』、『シックスマイナーセブンス』へと
動きます。これでケーデンスが形成されています。

曲全体のキーがメジャースケールでもマイナースケールでも、
全く同じコード進行が成り立つのですね。

そしてこのサビ部のハモリは、ずーっとシンプルに“下3度”を追いかけます。
サビ突入部分のメインが「ミファソラー」なのに対して、ハモリは、
下3度の「ドレミファー」。ただ「ドレミファー」と歌うだけなので、
出だしはチョー簡単ですね。

しかし、『スリー』→『シックス』の部分は、踏み外しやすいですね。
まず「わすれがたき~」の部分の下ハモ部分。
わす」の音は「」ですが、コードはまだC7なので、出てこない音です。
わすれ」の「」の音がベース音の『B♭』なので、拠り所にできるかな。

さらにハイライト、『Dm7』の「るさとー」。ここが肝ですね。
るさとー」の下ハモは、「ラシドー」です。

ここで冒頭のダイアトニックの話と結びつくのです。
Fメジャーの「ドレミファソラシド」の、6番目からの「ラシド」は、
Dマイナーの「ドレミ」と全く同じ。これがダイアトニック。

言い換えると、下3度おっかけは、この『6度』・『シックスマイナー』の
為にあると言って過言ではありません。

ちなみにメジャースケールの下ハモというと、
『下4度』が正解ですね。こっちのほうが難しいと筆者は思うのです。
まぁ、コードに置き換えると、7種類のうち4種類はマイナーコードだから
下3度でもしっくり来る場合もあるのですが、
メインメロディーが「ソファミレドー」と下って根音に落ち着いた時、
下3度を追いかけて「ミレドシラー」なんて歌っちゃった日には、
」と「」がぶつかってマイナーキーに。でもコードはトニック。
あれれ、なんかおかしいでっせ、という事になります。要注意。

ちゃんと分析していませんが、スピッツなどは、
この「シックスマイナー」を多用した進行が多いのではないでしょうか。

下ハモの苦手意識を克服するきっかけになれば幸いです。

ってこんな説明で何人が理解できるのかっ!? ごめんなさい。。。

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