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2011年7月30日 (土)

YUKI 同じ手 コード進行

YUKIのニューアルバム、あと1ヶ月で発売されますが、
昨年2月発売の『うれくしっくて抱きあうよ』が色あせる事はありません。
この季節は『WAVE』のほうが似合いますが、
それらに負けじと、どんな季節でも聴きたくなります。

その中で、とても気になる歌があります。『同じ手』。

ギター2本と、YUKIの歌。
とてもシンプルな味付けの歌です。

さて、この歌が何故気になるのか。
大きな要素は2つ。
1つは、歌詞の意味。
もう1つは、稀有なアレンジ(コード進行)です。

歌詞の意味はのちほどコメントするとして、
この歌を引き立てているアレンジについて語ります。

キーは、G♭メジャー。
(G♭と言うべきかF#と言うべきか、迷いましたが、ここではフラットで。)
Aメロとサビはとてもシンプルで暖かみを感じる優しい調です。

特筆は、Cメロです。
Cメロに突入して、JUDY AND MARY 時代を含めても、
YUKI史上最も切なく哀しげなマイナーコードが連続します。
実際にはメジャーコードなのですが、それがマイナー感を一層引き立てています。

『チャイニーズガール』のサビ突入前、
『うれしくって抱きあうよ』の同じくサビ突入前も、
YUKIにしては珍しいマイナー調だなと感じましたが、
この曲が放つ哀しさは格別です。
それは歌詞にも影響されていますが、それはのちほど。

さて、ギターアレンジは、基本、全体を通してアルペジオです。
なので、コードの採譜についてはやや無意味かもしれない名前をつけています。

アルペジオのパターン、イントロは以下のような感じです。
楽譜って筆者は書いた事が無いので、嘘っぱちかも知れません、あしからず。

2011073001

add9 のテンションについては、コード弾きする場合は不要かも。
まぁ実際に弾かれる方々は皆さんそれぞれ聴こえたなりで良いでしょう。

では『同じ手』曲全体のコード進行です。
筆者の聴こえた音をコード化しているだけなので、
正しいとか間違っているとかはあまり気にしないでください。

2011073002 2011073003 2011073004

注目のコードは、 Cm7(-5)
Cハーフディミニッシュとも呼びます。

サビのトニック G♭ から、Cメロのこの Cm7(-5) へと続く心理的な落差、
そしてベース音の半音進行、マイナースケールの『ファイブ・ワン』など、
悲しさ・切なさがここで溢れ出しています。

ちなみに後奏は、前奏と同じパターンの入れ替えにも聴こえますが、
ファイブの長3度が聴こえない気もするし、
筆者がsus4大好き人間である事も影響して、sus4としてみました。


さて、歌詞の内容についてコメントします。
歌詞中の「君の手」の“君”とは、誰なのか。
タイトルの『同じ手』とは、誰と同じなのか。
「早くおいでよ」は、誰がどこに誘っているのか。
何に対して“赦される”気がしているのか。

YUKIの暮らしの中で忘れられない事実と、心の声。
それを想像するだけで、何度聴いても、涙が出てきます。
今そこにある手と、もうそこには無い手。
思い出と現実のオーバーラップ。
今なお罪悪感と共に過ごしているのでしょう。

そんな心の悲痛とも思える叫びが、
このCメロのマイナースケール進行に詰め込まれている気がします。

筆者は幼い頃に家族の1人を失っていますが、
それでYUKIの気持ちが解るなんて言うと、単なる自惚れでしょう。
かつて愛した人も、誰にも理解されない哀しさを背負っていました。
それを癒してあげる事もできず、無力な自分を責めたりもしてします。

でも、YUKIの、背負うには重すぎる悲しい過去と、
それを感じさせない華やかなステージの姿とパワフルな歌声、
そこからチカラをもらって、筆者も生きていこうと思います。

…なんてまぁそこまで重い話にするつもりは無かったのですが、
まぁそんな事を考えてしまう歌、というか
自然に、生理的に涙がこぼれる歌だと思うのです。

アルバムの構成で見ると、この次の歌がラストナンバー。
古い古い外国の劇画のエンディングのようなエフェクトで
甘く切ない余韻を残しながら幕が閉じていきます。
YUKI史上に残る「最高傑作のひとつ」と言えるでしょう。

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コメント

初めまして。
突然のコメントで失礼致します。
私もこの曲はとても好きで、YUKI自身が自分の為に歌っているのではないかと推測しています。
彼女にしか理解できない悲しみ
その裏に隠された
当たり前の喜び

とても素直に表現されていると思います。

私もこの曲が大好きです。

投稿: ジェット | 2012年2月 4日 (土) 22時17分

ジェットさん、コメントありがとうございます!

なるほどー、確かに自分自身の為に…という感じの歌詞ですね。
自身の過去と未来の為に。

10周年アルバムでも新しい歌声を聴かせてくれたYUKI、
僕たちも今後のYUKIをずっと応援したいですね。

投稿: ぺか | 2012年2月 8日 (水) 22時35分

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